ミャンマー選挙2020

たまの時事的な話題

 

先週末の11月8日にミャンマーの総選挙が行われてました。

争点はアウンサンスーチー女史率いる与党NLDが過半数を維持できるかどうか

 

自分の友人にはビルマ族が多く基本的にはNLD支持者が多いので

野党の動きが少し見えづらかった今回の選挙。

  *というよりも積極的に発信するような友人のほとんどが

  NLD支持者といった方が正確かもしれませんが。

  もちろん政治的な発言をしてない友人も多くいますし。

 

逆に日本の報道の方が民族融和に課題が残るといった論点から

NLDは議席を失うんじゃないかという話も出てましたね。

 

今日時点までの報道をみると

NLDはむしろ議席を伸ばしたようで改めて支持率の高さが浮き彫りになった形

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各地でこんな集会が開かれていたようですし、まあ当然といえば当然か

 


あまり知られていないミャンマー選挙制度

端的に言えば、軍人の議席枠がまず4分の1あり、

残りの4分の3を国民の投票で選ぶという方式を取っています。

つまり議会の過半数を取るには投票で選ばれる分の67%を

獲得しなければならずかなりハードルは高くなっています。

数字でいうと下院(定数425)の315議席と上院(定数217)の161議席

今回の改選の対象議席

 

しかもこの”軍人枠”は憲法によって定められており、

その憲法を改正するには4分の3以上の議員の賛成が必要とされてます。

もちろん選挙で選ぶ議員の中には軍人系の政党から選ばれている議員もいるので、

実質憲法改正は不可能ということになります。

 

そんな制度の中、もう後5年NLD主導で民政を続けるていくことに決めたミャンマー

未だ決着していない少数民族との対立など外から見ると課題だらけな気もしますが

欧米からの経済制裁でクレジットカードすら満足に使えなかったころから考えると

着実に変化をしていると感じます。

 

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このオバマ大統領の訪問からもう8年か。。。

 *写真は当時のミャンマータイムス紙面